覚えておきたい法律の読み方②~接続詞~


前回は、法律や条文の構造について、ご紹介しました。

覚えておきたい法律の読み方①~法律の構造~

今回は、条文内における言い回しや用語の中から、接続詞に関する使い方について、ご紹介したいと思います。


「及び」「並びに」

「及び」「並びに」は、どちらも並列の接続詞ですが、「及び」は意味的にあるいはニュアンス、レベル的に、その差が小さいものを並べて述べるのに使われます。


基本的に、同じようなレベル・段階で二つの語句を並べる場合には「及び」を用います。


また、同じレベルの複数の語句を並列する場合は、それぞれの語句を「、」でつなぎ、最後の一回のみ「及び」を用います。


(例)
・東京都及び大阪府
・東京都、愛知県、大阪府及び福岡県

「並びに」はレベルに差があったりして、大きな括りで同列のものを並べるのに使われます。


複数のレベルの語句を並列する際には、一番細かいレベルに「及び」を用い、それより大きいレベルを「並びに」で並列するというルールとなっています。


(例)
・関東の東京及び埼玉並びに近畿の大阪及び京都
・近畿地方並びに広島県及び山口県




「又は」「若しくは」

「又は」「若しくは」は、どちらも複数の語句を選択的に結びつける接続詞です。


使われ方としては、「及び」「並びに」とほぼ同様です。


基本的に、同じようなレベル・段階で二つの語句を選択的に並べる場合には「又は」を用います。


また、同じレベルの複数の語句を選択的に並べる場合は、それぞれの語句を「、」でつなぎ、最後の一回のみ「又は」を用います。

(例)
・東京都又は大阪府
・東京都、愛知県、大阪府又は福岡県

「若しくは」も「並びに」同様、レベルに差があったりして、大きな括りで並べるのに使われます。


複数のレベルの語句を選択的に並べる際には、一番大きいレベルに「又は」を用い、それより小さいレベルを「若しくは」で並べるするというルールとなっています。

(例)
・関東の東京若しくは埼玉又は近畿の大阪若しくは京都
・近畿地方又は広島県若しくは山口県



終わりに

今回は、接続詞の使い方、使われ方についてまとめてみました。


「及び」「並びに」も、「又は」「若しくは」も、よく条文上で目にする接続詞です。


これらにも、実は明確なルールがあり、それに則って条文が作られています。


大学内の規程に関しても、そういったルールに倣って作成されるのが通常ですから、ご自身の大学の規程を、そういう視点で読み直してみるの勉強になるかと思います。


覚えておきたい法律の読み方③~「係る」「関する」~