学籍?学籍簿?記載事項・保存期間は?


学籍とは?

学籍とは、「その学校の学生であることを示すために当該学校に氏名等を登録・記載し、名を連ねること」とされています。

また、学籍は入学によって生じ、身分等各種証明の原本となり、これによって学生情報の照会がされたりすることとなります。

なお、これらを記載した書類や在学資格をいうこともあるとのことです。


学籍簿とは?

学籍を記載した書類を綴ったものとされています。
が、最近では電子データが主流になっているのではないかと思います。

  1. 氏名、生年月日、性別
  2. 学科、専攻、学籍番号
  3. 入学、休学、復学、退学、転科、卒業等の年月日
  4. 取得資格
  5. 本籍地(都道府県)、現住所
  6. 入学資格事項(出身高等学校名等)
  7. 成績情報 ※
  8. 健康診断情報 ※
(※学籍簿とは別で管理している場合もあります。)


などが一般的に記載されているものかと思います。

また、学籍簿の作成に関しては、学校教育法施行規則第24条に定められており、大学もこれに準ずる必要があります。

第二十四条 校長は、その学校に在学する児童等の指導要録(学校教育法施行令第三十一条に規定する児童等の学習及び健康の状況を記録した書類の原本をいう。以下同じ。)を作成しなければならない。

よって、学籍簿の作成は必ず行う必要があります。

ただし、様式や絶対記載すべき項目というのは法的に定められてはいません
各大学の自由です。

ただ、学籍簿がない状態では大学として学生管理もまともにできないでしょうから、「必ず作らなければならない」から作っているのではなく、運営上必要だから作っているのが現状だと思います。


保存期間は?

では、学籍簿は何年間保存しておかなければならないのでしょうか?
学校教育法施行規則第28条には下記のような記載があります。

第二十八条 学校において備えなければならない表簿は、概ね次のとおりとする。
一 学校に関係のある法令
二 学則、日課表、教科用図書配当表、学校医執務記録簿、学校歯科医執務記録簿、学校薬剤師執務記録簿及び学校日誌
三 職員の名簿、履歴書、出勤簿並びに担任学級、担任の教科又は科目及び時間表
四 指導要録、その写し及び抄本並びに出席簿及び健康診断に関する表簿
五 入学者の選抜及び成績考査に関する表簿
六 資産原簿、出納簿及び経費の予算決算についての帳簿並びに図書機械器具、標本、模型等の教具の目録
七 往復文書処理簿
2 前項の表簿(第二十四条第二項の抄本又は写しを除く。)は、別に定めるもののほか、五年間保存しなければならない。ただし、指導要録及びその写しのうち入学、卒業等の学籍に関する記録については、その保存期間は、二十年間とする。

入学、卒業等の学籍に関する記録の保存期間は20年間、その他の記録は5年間保存しなければならないことになっているようですね。


20年以上前に卒業した場合は卒業証明書を発行できない?

そんなことは、基本的にはありません

保存期間は定められているのものの、それ以上の期間にわたって保存していることが一般的しょうし、卒業証明書の発行時には学籍簿以外の台帳等での発行も可能です。

国立大学等においては、「学籍に関するもの」「卒業証書発行台帳」「学位授与に関するもの」は保存期間を無期限としています。

最近ではデータベースとして保管されているのが主流でしょうから、20年を過ぎてしまっても発行は可能です。


おわりに

学籍は、大学における戸籍みたいなもので、非常に重要なものです。

管理の徹底はもちろんのこと、保存・保管方法についても、長期的な目線で考える必要がありそうですね。紙での保管からデータでの保管が主流となっていますが、今後は今では思いもしない方法での保管が、一般的となっていくかもしれませんね。


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